EIGRPデフォルトルート再配送においての違い
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EIGRPデフォルトルート再配送においての違い
msg# 1
kuras
投稿数: 8
eigrpデフォルトルート再配送の設定において
1.network 0.0.0.0
2.redistribute static
この2つの違いがハッキリと掴めないのでご回答頂けたらと思います。
どの説明に 1.ではeigrpとしてデフォルトルートの配布
2.では外部ルートとして配布
と記載されてますが、違いが分からないです。具体的な働きの違いを解説頂けると助かります。
1.network 0.0.0.0
2.redistribute static
この2つの違いがハッキリと掴めないのでご回答頂けたらと思います。
どの説明に 1.ではeigrpとしてデフォルトルートの配布
2.では外部ルートとして配布
と記載されてますが、違いが分からないです。具体的な働きの違いを解説頂けると助かります。
Re: EIGRPデフォルトルート再配送においての違い
msg# 1.1
arashi1977
居住地: 広島
投稿数: 1715
できれば問題IDがわかるとサポートできるかもなのですが…
Re: EIGRPデフォルトルート再配送においての違い
msg# 1.2
antares01
投稿数: 690
デフォルトルートを提供すること自体は同じようですが、それによって付随して発生することの違いに
注意が必要かもしれません。少し調べただけなので参考程度に
network 0.0.0.0
・AD 90
・余計なIFもUpする
・staticを設定する際にnexthopではなく出力IFで書かないとデフォルトルートとしてアドバタイズされないようです
redistribute static
・AD170
・0/0以外のstaticも再配布される
・再配送なのでmetricもいじれる
注意が必要かもしれません。少し調べただけなので参考程度に
network 0.0.0.0
・AD 90
・余計なIFもUpする
・staticを設定する際にnexthopではなく出力IFで書かないとデフォルトルートとしてアドバタイズされないようです
redistribute static
・AD170
・0/0以外のstaticも再配布される
・再配送なのでmetricもいじれる
Re: EIGRPデフォルトルート再配送においての違い
msg# 1.3
kuras
投稿数: 8
>arashi1977
遅れて申し訳ないです、問題IDは6371などです。主にそこの参考サイトを参考にしました。
>antares01
度々ご回答ありがとうございます。
違いは納得いったのですが、いまいち使い分けが掴めないです。
もう少し調べてみます..
遅れて申し訳ないです、問題IDは6371などです。主にそこの参考サイトを参考にしました。
>antares01
度々ご回答ありがとうございます。
違いは納得いったのですが、いまいち使い分けが掴めないです。
もう少し調べてみます..
Re: EIGRPデフォルトルート再配送においての違い
msg# 1.3.1
arashi1977
居住地: 広島
投稿数: 1715
引用:なるほど、なんとなく言いたいことがわかりました。
この話題の大事なところはデフォルトルートはどこが生成するのか、どこが管理するのかですね。ちょっと長いですが…
例えば以下の構成で組んでみました。
トポロジ図はつけにくいので、コンフィグからイメージしていただければと
R1,R2がR6に接続され、それぞれデフォルトルートをR6にスタティックで設定しています。この時点ではEIGRPドメイン内にデフォルトルートの情報は配布されていません。
では、1のパターンでやってみましょう。結果はこうなりました。
何もしなくても、R3にとってはより良い経路(帯域幅、遅延が少ない)であるR1を通るようになっています。
では、2のパターンでやってみます。再配送なのでシードメトリックのことを考えないといけませんが、あえて同じ設定にしてみます。
なんと!R3からみたらR1,R2経由どちらも同じメトリック(FD)になってしまいました!
…当たり前ですね、シードメトリック揃えてるんで。
ということは当然ですがどちらの経路も有効な経路として取り込まれます
EIGRP(OSPFでも)では、ルーティングプロトコル内部で起動しているインタフェースの帯域幅、遅延などを元にメトリックを自動計算してくれます。
なので、特段何かすることなく最適経路を選択することができます。
ところが、再配送の場合は再配送元(今回の場合はスタティックルート)の経路情報しか取り込むことができず、メトリック計算の元となる値は(シードメトリックによる)手動設定が必要となります。
※ここがantares01さんの言われている「metricをいじれる」に関連するところ。
これでイメージ出来ますかね?
1の場合は「EIGRPが0.0.0.0の経路について管理する」
2の場合は「スタティックで管理されている経路をEIGRPに取り込むので、EIGRPでの経路制御に使用する値(シードメトリック)は取り込む際に適切に指定する必要がある」
という、大きな違いがあります。
そして、それ故に経路情報の優先(信頼)度(Administrative Distance)の値がEIGRP内部(90)とEIGRP外部(170)とで値が分けられているのです。
こんなかんじでどうでしょう?
eigrpデフォルトルート再配送の設定において
1.network 0.0.0.0
2.redistribute static
この2つの違いがハッキリと掴めないのでご回答頂けたらと思います。
問題IDは6371などです。
この話題の大事なところはデフォルトルートはどこが生成するのか、どこが管理するのかですね。ちょっと長いですが…
例えば以下の構成で組んでみました。
トポロジ図はつけにくいので、コンフィグからイメージしていただければと
R1:
configure terminal
!
interface FastEthernet0/0
ip address 192.168.16.1 255.255.255.0
no shutdown
!
interface FastEthernet0/1
ip address 192.168.13.1 255.255.255.0
no shutdown
!
ip route 0.0.0.0 0.0.0.0 FastEthernet0/0
!
router eigrp 100
network 192.168.13.0
no auto-summary
!
end
R2:
configure terminal
!
interface Serial0/0
ip address 192.168.26.2 255.255.255.0
no shutdown
!
interface FastEthernet0/0
ip address 192.168.23.2 255.255.255.0
no shutdown
!
ip route 0.0.0.0 0.0.0.0 Serial0/0
!
router eigrp 100
network 192.168.23.0
no auto-summary
!
end
R3:
configure terminal
!
interface FastEthernet0/0
ip address 192.168.13.3 255.255.255.0
no shutdown
!
interface FastEthernet0/1
ip address 192.168.23.3 255.255.255.0
no shutdown
!
router eigrp 100
network 192.168.13.0
network 192.168.23.0
no auto-summary
!
end
R6:
configure terminal
!
interface FastEthernet0/0
ip address 192.168.16.6 255.255.255.0
no shutdown
!
interface Serial0/0
ip address 192.168.26.6 255.255.255.0
no shutdown
!
end
R1#show ip eigrp topology
IP-EIGRP Topology Table for AS(100)/ID(192.168.16.1)
Codes: P - Passive, A - Active, U - Update, Q - Query, R - Reply,
r - reply Status, s - sia Status
P 192.168.13.0/24, 1 successors, FD is 281600
via Connected, FastEthernet0/1
P 192.168.24.0/24, 1 successors, FD is 332800, U
via 192.168.13.3 (332800/307200), FastEthernet0/1
P 192.168.23.0/24, 1 successors, FD is 307200
via 192.168.13.3 (307200/281600), FastEthernet0/1
R2#show ip eigrp topology
IP-EIGRP Topology Table for AS(100)/ID(192.168.26.2)
Codes: P - Passive, A - Active, U - Update, Q - Query, R - Reply,
r - reply Status, s - sia Status
P 192.168.13.0/24, 1 successors, FD is 307200
via 192.168.23.3 (307200/281600), FastEthernet0/0
P 192.168.24.0/24, 1 successors, FD is 281600
via Connected, FastEthernet0/1
P 192.168.23.0/24, 1 successors, FD is 281600
via Connected, FastEthernet0/0
R3#show ip eigrp topology
IP-EIGRP Topology Table for AS(100)/ID(192.168.35.3)
Codes: P - Passive, A - Active, U - Update, Q - Query, R - Reply,
r - reply Status, s - sia Status
P 192.168.13.0/24, 1 successors, FD is 281600
via Connected, FastEthernet0/0
P 192.168.24.0/24, 1 successors, FD is 307200
via 192.168.23.2 (307200/281600), FastEthernet0/1
P 192.168.23.0/24, 1 successors, FD is 281600
via Connected, FastEthernet0/1
R1#show ip eigrp topology
IP-EIGRP Topology Table for AS(100)/ID(192.168.16.1)
Codes: P - Passive, A - Active, U - Update, Q - Query, R - Reply,
r - reply Status, s - sia Status
P 0.0.0.0/0, 1 successors, FD is 281600
via Rstatic (281600/0)
(略)
R2#show ip eigrp topology
IP-EIGRP Topology Table for AS(100)/ID(192.168.26.2)
Codes: P - Passive, A - Active, U - Update, Q - Query, R - Reply,
r - reply Status, s - sia Status
P 0.0.0.0/0, 1 successors, FD is 2169856
via Rstatic (2169856/0)
via 192.168.23.3 (332800/307200), FastEthernet0/0
(略)
R3#show ip eigrp topology
IP-EIGRP Topology Table for AS(100)/ID(192.168.35.3)
Codes: P - Passive, A - Active, U - Update, Q - Query, R - Reply,
r - reply Status, s - sia Status
P 0.0.0.0/0, 1 successors, FD is 307200
via 192.168.13.1 (307200/281600), FastEthernet0/0
(略)
では、2のパターンでやってみます。再配送なのでシードメトリックのことを考えないといけませんが、あえて同じ設定にしてみます。
R1,R2共通:
configure terminal
!
router eigrp 100
redistribute static metric 1000 100 255 1 1500
!
end
R1#show ip eigrp topology
IP-EIGRP Topology Table for AS(100)/ID(192.168.16.1)
Codes: P - Passive, A - Active, U - Update, Q - Query, R - Reply,
r - reply Status, s - sia Status
P 0.0.0.0/0, 1 successors, FD is 2585600
via Rstatic (2585600/0)
R2#show ip eigrp topology
IP-EIGRP Topology Table for AS(100)/ID(192.168.26.2)
Codes: P - Passive, A - Active, U - Update, Q - Query, R - Reply,
r - reply Status, s - sia Status
P 0.0.0.0/0, 1 successors, FD is 2585600
via Rstatic (2585600/0)
R3#show ip eigrp topology
IP-EIGRP Topology Table for AS(100)/ID(192.168.35.3)
Codes: P - Passive, A - Active, U - Update, Q - Query, R - Reply,
r - reply Status, s - sia Status
P 0.0.0.0/0, 2 successors, FD is 2611200
via 192.168.13.1 (2611200/2585600), FastEthernet0/0
via 192.168.23.2 (2611200/2585600), FastEthernet0/1
…当たり前ですね、シードメトリック揃えてるんで。
ということは当然ですがどちらの経路も有効な経路として取り込まれます
R3#show ip route 0.0.0.0
Routing entry for 0.0.0.0/0, supernet
Known via "eigrp 100", distance 170, metric 2611200, candidate default path, type external
Redistributing via eigrp 100
Last update from 192.168.13.1 on FastEthernet0/0, 00:04:15 ago
Routing Descriptor Blocks:
* 192.168.23.2, from 192.168.23.2, 00:04:15 ago, via FastEthernet0/1
Route metric is 2611200, traffic share count is 1
Total delay is 2000 microseconds, minimum bandwidth is 1000 Kbit
Reliability 255/255, minimum MTU 1500 bytes
Loading 1/255, Hops 1
192.168.13.1, from 192.168.13.1, 00:04:15 ago, via FastEthernet0/0
Route metric is 2611200, traffic share count is 1
Total delay is 2000 microseconds, minimum bandwidth is 1000 Kbit
Reliability 255/255, minimum MTU 1500 bytes
Loading 1/255, Hops 1
なので、特段何かすることなく最適経路を選択することができます。
ところが、再配送の場合は再配送元(今回の場合はスタティックルート)の経路情報しか取り込むことができず、メトリック計算の元となる値は(シードメトリックによる)手動設定が必要となります。
※ここがantares01さんの言われている「metricをいじれる」に関連するところ。
これでイメージ出来ますかね?
1の場合は「EIGRPが0.0.0.0の経路について管理する」
2の場合は「スタティックで管理されている経路をEIGRPに取り込むので、EIGRPでの経路制御に使用する値(シードメトリック)は取り込む際に適切に指定する必要がある」
という、大きな違いがあります。
そして、それ故に経路情報の優先(信頼)度(Administrative Distance)の値がEIGRP内部(90)とEIGRP外部(170)とで値が分けられているのです。
こんなかんじでどうでしょう?
Re: EIGRPデフォルトルート再配送においての違い
msg# 1.3.1.1
kuras
投稿数: 8
なるほどEIGRPのとりうる範囲の違いから出てくる物なのですね!!
スッキリしました。
具体例を用いた解説感謝します。
ありがとうございました!
スッキリしました。
具体例を用いた解説感謝します。
ありがとうございました!